マットとは?
マットとは額縁と組み合わせて使用する、2mm厚前後の額装用の台紙です。
作品と額縁の余白を埋め、デザインとして見栄えを整えるだけでなく、ガラス面と作品が接触するのを防ぐことで作品の保存性を高める役割があり、現代の額装に欠かすことができません。
■ 額縁内部の結露が作品を台無しにすることも
比較的に湿度の低い欧米にくらべ、我々の生活してる日本の気候は高温多湿で、残念ながら作品の為にはあまり良い環境とは言えません。梅雨時期はもちろん、冬場に使用する加湿器などの影響により額縁内部に結露が生じ、その結果ガラス面に付着した水分が作品に触れ、大切な作品を傷めることがしばしば起こります。
また、カビなどの発生により気づかないないうちに作品を劣化させることも。
カワチで使用している中性紙マットは、湿気を吸収し額縁内の湿度を一定に保ち、額縁内の環境を整えます。
■ 豊富なカラーリング
現代額装ではデザイン性としてもマットは欠かせないものとなっています。作品と額縁をつなぐ役割もさることながら、作品に奥行きを与え、見た目をより一層引き立てます。
カワチでは様々なカラーサンプルをご用意しております。無限の組み合わせの中からお客様の作品にあったマットをご提案いたします。
■ 様々なマット加工のご紹介
面金マット
マットの面先に金・銀などを付けて、作品を引き立てます。
色は渋めの古代色の金・銀、スタンダードな金・銀、艶消しのシンプルな金、銀、珍しい木目調マホガニー等がございます。
マットの色もお選び頂けます。
Wマット
二枚のマットを重ねて合わせる手法です。
ベースの広い部分に淡い色を置き、中の細い部分で濃い色を見せると、面金の効果と同様の効果があり、面金と比べ、ややカジュアルに仕上げることができます。
淡い色同士、もしくは白マットの厚み違いで合わせると、陰影を得られ、版画などのシンプルな作品や、風景画に広がりを見せたいときに効果的です。
いずれも合わせ方により、ぼやけた感じが引き締まったり、ゴージャスになったり、フレームとのバランスが取れたりと、額装に役立つマット加工です。
応用で面金マット+Wマットも出来ます。
複数穴あけマット
ペン画の連作を一枚の額に大学ノートに描かれた想い出のペン画を額装した例。
このペン画はノートの表裏両面に描かれている為、どちらも生かす額装方法で収めてもらいたいとのご依頼でした。
中の作品が容易に入れ替え出来て尚且つ作品がマットの中でずれないよう工夫を施しています